ワークスアプリケーションズ、キヤノンマーケティングジャパン、ネスレ日本、ロート製薬、岩波書店、ドワンゴ、三幸製菓・・・これらの企業の共通点がおわかりでしょうか?そうですね、ユニークな採用活動で一世風靡(?)した企業群です。採用活動の後ろ倒しで不安を語る採用担当者も多いですが、こうした企業の採用担当者(または経営者)は、面白い時代になったと微笑んでいます。
各企業の独特な採用手法を振り返ってみましょう。
・ワークスアプリケーションズ ⇒採用直結型インターンシップ
・キヤノンマーケティングジャパン ⇒元祖採用活動後ろ倒し
・ネスレ日本 ⇒シーズンレス採用
・ロート製薬 ⇒ネット不可、電話・葉書エントリー
・岩波書店 ⇒社員紹介優遇採用
・ドワンゴ ⇒採用選考有料化
・三幸製菓 ⇒日本一短いエントリーシート
上記の中には10年以上前から独特な方針を続けている企業もあれば、経営者のトップダウンでいきなり始めたケース、あまり公開するつもりではなかったけれどネットに広がってしまったケース等、状況はマチマチです。必ずしもデキル採用担当者が行ったというものでもありませんが、結果的にうまく回っているようです。
これらの中でもいま脚光を浴びているのが三幸製菓です。同社は上記に上げた事例だけではなく、超多様な採用選考手法(おせんべい採用等)を駆使し、昨年頃から急速に採用業界で注目されてきました。たまたま同社の採用企画をしている方とお話しをする機会があったのですが「我が道を行くデキル採用担当者」の考え方に共感致しました。具体的にいうと以下のような点です。
・他社のやらないことをやる(採用手法を広報活動にする)
・割り切りがしっかりしている (ターゲッティングが明確)
・効率測定の技術をもっている(データ分析ができている)
・採用担当者の思い入れリスクを知っている(情より理を優先)
・採用担当者にとって経営者が最大の抵抗勢力だと思っている
話しをするほどますます面白くなったのですが、何故こんな「我が道を行くデキル採用担当者」になったのかというと、他業界から転職してかつ人事以外の部門から異動してきたからでした。つまり既存のやり方に率直に疑問をもち、改革ができたのですね。更にこの方の素晴らしいと思ったのは、社会にも学生にもフェアであることです。それを表すご本人の言葉を最後にご紹介致します。
「正しい選考をして、学生が正しい選考をされていると感じる企業にはちゃんと学生が集まり、うまく回っていますので、採用選考後ろ倒しはそんなに気にしなくても大丈夫です。今は採用担当者にとって面白い時代になったと思っています。」