大手企業の採用活動は峠を越えましたが、中小企業の方はまだまだです。私の授業では、企業人事の方を招いて学生のプレゼンテーションを評価して戴いておりますが、今週も2社ほどおこし戴きました。両者とも優良中堅企業にも関わらず採用充足率は50%ということで、内定は出しているものの辞退率が高いそうです。そこで、これまでの手法を見直して、新しい採用活動を検討しはじめています。
大企業と中小企業の採用格差現象は何時の時代にもあるものですが、構造的に売り手市場になったので学生の大企業指向は以前より強くなり、ますます格差が広がっています。こうした状況下で、以下のような戦略に基づいた中小企業のユニークなダイレクトリクルーティングが流行っています。
・応募者に多くを求めず、一つだけ求める。(求める基準の一点集中明確化)
・面白く応募しやすいキャッチコピーで引きつける。(応募ハードルを下げる)
・社員との交流を増やし、人的魅力で引きつける。(個人体験で応募意欲を上げる)
要は、ピンポイントで濃い小集団を形成するわけですが、ちょっとネット検索すると百花繚乱に出てきます(こういう時こそ、まとめサイトが便利です)。以下はここで紹介したものもありますが、ますます増殖しています。
・麻雀採用(スターティア)
・変態×真面目採用(ピーススタイル)
・終わケド選考(電通)
・顔採用(東急エージェンシー)
・面接ナシ選考(エニッシュ)
・29品のふぐ採用(東京一番フーズ)
・日本一短いES(三幸製菓)
・受験料制度(ドワンゴ)
・卒論/卒制採用(チームラボ)
これらを俯瞰してみると、他社のやらないこと、業界初のことを宣伝にして耳目を集める手法は昔と同じで、とりあえず来て貰う集団形成を重視しています。なので、こうした手法は単年度で終わるものが多いですが、逆に手法(選考基準)としても意味があるものは継続して実施されています。
もう一つの傾向は、大学生を対象としていますが、大学の勉強は(卒論採用等を除き)重視していない点です。こうなると大学生としての意義は、大学進学できる身分(家庭の財務状況)を見るくらいになってしまいますが、大衆化時代の大学という場が社会から新たな意義を求められてきたともいえます。今の採用責任者は「大学はレジャーランド」と呼ばれた世代になってきましたしね。
▼参考URL:「【ちょっと変わった】面白い選考方法取り入れている会社【就活】」(NAVER まとめ)
https://matome.naver.jp/odai/2132949328677520401