第37号:前向きな経営から後ろ向きの経営へ

新年、明けましておめでとうございます。就職支援活動もこれからますますお忙しくなるかと思いますが、皆様のご活躍とご健勝をお祈り致します。さて、今年はいよいよ国立大学の独立行政法人化が始まり、ロースクールや専門職大学院の開学等、大学の構造改革の元年というような気がします。そこで今回は少し夢物語のようなことを自由に書いてみたいと思います。新年に免じてどうぞご容赦下さい。

常日頃から感じていることですが、教育産業はこれからますます有望で重要な業界になると思うのです。世間では「少子化で大学はこれから大変だ。」と言う方も居りますが、それは視点が一方向しか向いていない発言でしょう。最大の産業となった第三次産業(サービス産業)の到来で、現代は知恵で勝負する時代になったわけであり、高等教育がますます重要になり、これからの大学は超有望な業界です。既に多くに大学が動き出しているように、これからの大学は一度、卒業したら終わりではなく、社会で働いてから必要に応じてまた学びに戻る社会人大学生が増えてくる、いわゆるリカレント教育が一般的になってくると思われるからです。カルチャー・スクールではない本格的な生涯学習の時代の到来になるわけですが、そのためには大学での講義も社会人のニーズに耐えられる高度なものになっていかなければなりません。

また、こういったリカレント教育には、もう一つ大きな効果があります。社会人大学生がキャンパスに増えて新卒学生とコミュニケーションが生まれてくれば、自然と新卒学生も敬語を覚えるでしょうし、就職活動に必要な企業の現場の話もリアルに聞くことができるでしょう。そういった社会人大学生を同級生にもつ新卒学生にとっては下手なインターンシップや企業セミナーよりも有意義な社会教育・職業教育になります。つまり社会人大学生を受け入れるということは、キャリアカウンセラーを雇うようなものですね。業界セミナーを生徒に依頼することもできるわけです。このコミュニケーションを活性化させることによって、日本社会で消え去りそうなタテのコミュニケーションも復活するのではないかと思われます。もしかするとこの生徒間コミュニケーションの活性化は、就職課の新しい有望な仕事になるかもしれません。

こうしてみると、これまでのように新卒入学者だけを対象に見ていた前向きな経営から、卒業生をリピーターとして再び惹きつける後ろ向きの経営を取り入れることが今の大学の最重要課題であり、社会のニーズも高いことではないかと思います。大学というのは本当に、これからの社会に無くてはならない国民のキャリア・センターとしての機能を担うことが期待され、素晴らしい職場になるわけですね。停滞する日本の復活のキーもここにあるのではないかと思われます。道路公団の年末の顛末をみていると、国の構造改革もだんだん雲行きが怪しくなってきましたが、そんなものはもう放っておいて、大学の構造改革の方がドンドン追い抜いていってしまいましょう。

初夢に見るほど、大学という素晴らしい職場と組織の活性化を祈っております。どうぞ本年も宜しくお願い致します。

 

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