第44号:学生の相談からみる現状

4月の中旬になり採用選考も本格的になりましたが、今年も内々定を取れる学生と取れない学生とに二極化しているようです。今回は、ダイヤモンド・ビッグ&リード社でのキャリア・セッションにおける相談内容をご紹介しましょう。来訪する学生の希望者に対しては企業でと全く同じスタイルで模擬面接を実施しておりますが、内々定の取れない学生には下記の点がよく見られます。

・正解探しから抜け出せない

熱心に多くの企業に応募する学生にありがちなのですが、「どういえば受かるのですか?」という正解探しから抜け出せていません。採用選考で正解を求められるのは初期選抜の段階だけで、最低限の基準をクリアした後は、個性の比較になります。内々定を取った学生の回答はその個人と一体となって意味があるので、同じことを他の応募者が話しても同じ結果にはなりません。極めて基本的なことなのですが、特に自己主張の強い性格の学生にはこのことを理解するのが難しいようで、言い方をあれこれ探して変えているうちに、自分の言いたいことがわからなくなる循環に陥っています。気づかせるのに最も時間がかかるタイプです。

・自己主張したいポイントにオリジナリティがない

採用面接で悩ましいのは、最終的に相対評価になりますのでどんなに良い志望動機や自己PRでも他の応募者と同じ回答では差がつかないという点です。一次面接をクリアしてもなかなか内々定を取れない学生にあるパターンで、第一印象ではそつなくまとまっていて減点するところはなくても、加点ができない応募者です。例えば今年は「リーダーシップ」を持った学生を求める企業が多く、「貴方が何かリーダーシップを発揮した実例をあげて下さい。」という質問が増えています。学生の回答でワンパターンになっているのは、「私はみんなを引っ張っていくタイプではないのでリーダーシップはありませんが、相手の話を聞くのが得意でメンバーの意見の調整役やまとめ役をこなしてきました。」というもの。「リーダーシップ」にはいくつかのタイプがあるのですが、何か指導的な役割をこなしていないとリーダーシップが無いと思いこんでいる学生が多いです。「私の考えるリーダーシップ」という点を明らかにすると、自分の意見がでてくると思うのですが。

・回答内容の関係が明確になっていない

採用面接ではいろいろな質問を行いますが、その回答内容が一貫していないことがあります。基本的な「志望動機(結論)→自己紹介・PR(理由)→エピソード(実例)」という流れができておらず、それぞれの質問の内容で主張したいことが別々になっている、または明らかになっていないケースです。

一方、「エントリーシートに、こう書いてしまったので志望動機はこう言わないと・・・。」とか「一次面接で、こう言ってしまったのでこう言わないと・・・。」という点に悩む学生もおりますが、これは採用選考を通じて学生の企業理解が深まることを採用担当者はわかっているので、変更した回答内容の筋が通っていれば気になりません。

限られた時間での採用面接では、全ての会話はその人を理解するためのものです。応募者は全ての回答を自分が何をアピールしたいのかという意図から回答して欲しいものです。趣味を伺うのも世間話をしているわけではないのですから。

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