第116号:日本のインターンシップの夏

就職戦線は早くも夏のインターンシップに向けて動いています。その形態や期間は本当に多様ですが、採用担当者がインターンシップを担う場合、その目的の殆どが早期の母集団(応募者)形成に他なりません。そのため、”日本のインターンシップ”は「短期間」「パッケージ化」「隔離」という傾向が大きくなってきました。

 

母集団形成がインターンシップの目的となると、できるだけ多くの学生に参加して貰うことがポイントとなりますので、学生が気軽に参加しやすい形にならざるをえません。今の学生は情報過多の社会に生まれてきましたので、短時間に結果だけを知りたがります。その結果、多くの企業のインターンシップは短期間で概要を伝える方向になり、OneDayインターンシップという言葉も生まれたのですね。

 

また、効率よくインターンシップを開催するためには、できるだけプログラムをパッケージ化して同じサイクルを数多く回すことが必要です。その結果、研修企業がインターンシップを請負い、その企業に合わせたビジネスゲームのようなプログラムを作り、合宿形式で仕事場と隔離運営する形態も出てきています。大企業がCSR目的と謳って大学で寄付講座(社会人教育)を行っているところもありますが、それもこの形態に近いですね。

 

こういうわけで、採用目的の”日本のインターンシップ”は、一見多種多様になってきているように見えますが、実はその根本的なところ、学生の取扱方では似てきています。これはインターンシップが採用目的になったせいなのか、同質化を目指す日本人の特性なのかわかりません。明らかなのは、それを受講した学生の体験やものの見方は似て来るということです。

 

さて、こういった環境になると、これからは「インターシップや就職活動はやっていません。勉強(サークル活動)ばかりやっていました。」という学生の方がキラリと光ってくるかもしれませんね。上記の通り、同じような経験をした学生は、当然に体験から話す内容が似てきますから差別化が難しくなってきます。ファースト・フードや居酒屋やコンビニエンス・ストアのアルバイト体験談が光らないのと同じです。

 

前期試験を前に、この夏休みの計画を考えている学生も多いと思いますが、是非他者とは違う個性的な夏休みを過ごして欲しいと思います。

 

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