第126号:採用活動に関する大学との共同研究-2

昨年もお伝えしましたが、今年も企業の人事労務管理を研究している大学のゼミ学生と採用活動に関する共同研究を行っております。そのシーズンに顕著に見られる傾向を課題として選び出しているのですが、今年は「内定辞退者の増加の原因」というテーマです。企業採用担当者側だけではなく、大学職員側にも悩ましい問題ですね。

 

このテーマを選んだのは、買い手市場から売り手市場への変化により求職者(学生)が有利になり、多くの内定を獲得するだろう、そしてそれだけ内定辞退数も増えるのではないか、という仮説からです。大手就職情報企業による企業のアンケート調査でも内定辞退数がここ数年で増加しているとの回答結果が出ています。

しかしながら、すべての学生が就職活動を楽観視しているかというと、そうではありません。内定を数多く獲得出来る学生と出来ない学生、いわゆる学生の質の二極化があります。今回の研究では、内定辞退の増加という現象が、どのような学生のどのような考えや行動から引き起こされるのかを明らかにすることが狙いです。そして、特に内定辞退が多いだろうと予想される中堅企業の採用戦略に対する提言を考え出すのが目的です。

 

ところが、先日とある訪問先から厳しい言葉を戴きました。

「この研究では中堅企業を対象にしているとのことですが、そうは言っても研究をしている学生さんもやっぱり大企業に入るんですよね?」

確かにそのとおりで、返す言葉がありませんでした。

 

これは日本の大学生の特長と言えるかもしれませんが、大学で学んだことを直接活かす企業や分野に就職する方が少ないでしょう。人事を研究している学生が人事を必ずしも希望しませんし、ベンチャー企業を研究している学生は殆どベンチャー企業には入社しません。多くの学生がいわゆる就社に近い感覚で就職を決めていることでしょう。また企業側も、大学生の勉強を選考基準で最重要と考えているわけではありません。全く米国とは正反対のことです。

 

ともあれ、内定辞退という学生・企業そして大学の3者に大きな負担となるこの現象を明らかにして、少しでも社会に役立つような知見を提供できれば幸いです。(研究成果については、また後日こちらでご報告したいと思います。)

 

▼アンケートのお願い:

この研究ではフィールドワーク(企業を訪問しての取材調査)による定性調査と、Webアンケートによる定量調査を行っておりますが、今年は学生側の意識変化も重要なので学生および大学就職課(キャリアセンター)への取材調査も行っております。お手数ですが、このメールマガジンをご覧になっている大学職員の方にも下記アンケートにご協力戴ければ幸いです。(5分で終わります。)

ご回答戴きました方には、集計結果報告をお送り致します。

http://www.recruiter.jp/enqout02/modules/bmsurvey/survey.php?name=2007questionnaire02

 

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