第134号:他社選考に行かせない囲い込み

採用選考もまさに今がピークですね。4月から真面目に始めた企業でも早いところはそろそろ内々定を出し始めました。街を行く学生の顔にも笑顔が見え始めています。それとは全く対照的に、採用担当者の顔はどんどん険しくなってきました。やはり、採用担当者の最終的な敵は採用担当者なのでしょう。この時期は学生選考だけではなく、他社を意識した囲い込み活動も盛んです。

 

採用選考の方針や戦略は企業毎に異なりますが、業界でくくって比較してみると似たような傾向はあります。4月になって協定通りにセミナーを始め、選考を始め、結果を出す、という生真面目な業界もあれば、3月中に選考はほぼ済ませても結果は学生に伝えずに、4月から正式選考という名目で学生を拘束する業界もあります。その囲い込みのやり方を見ていると、懐かしいバブル期の囲い込み採用を彷彿とさせるものがあります。現在活動中の学生に聞いていると、こんな囲い込みにあっています。

 

・1日に連続して数回も面接を行い、結果的に訪問企業で丸一日過ごした。

・都心から遠く離れた郊外の選考会場に呼び出されて選考があり、他社を回る時間が無くなった。

・泊まり込みで合宿形式の選考にあった。

・1日から毎日連続で呼び出されて、他社に回れない。

 

やはり有名大学の学生ほど囲い込みが厳しいようです。企業に頼んで選考日程を変えてくれるように頼めば良いようなものですが、学生の都合を聞いてくれる企業とそうでない企業はやはり業界毎に差があります。今は売り手市場なのですから、学生が強気になって選考日程の変更依頼をすると、「ではご縁の無かったということで。」と切られてしまうとのこと。この舞台裏で採用担当者は採用数に厳しいノルマを課せられているので、必死なはずなのですが・・・。

 

前述の通り業界によって異なりますが、組織的な統制のきつい業界の大企業ほどノルマも厳しいように見えます。同じ採用担当者として、そこまで上から言われたら反論するだろうな、と感じることも多々あるのですが、現場で文句を言いながらもセミナーでは笑顔になり、言われたとおり忠実に動くモチベーションとは何だろうと不思議に思います。(私が比較的自由なベンチャー系企業に慣れてしまっているせいかもしれませんが。)

 

学生の意識調査を見ていると、大企業指向がどんどん高くなっているようです。大企業指向そのものがわるいことではありませんが、その組織的採用活動を知ったら学生の大企業指向は減るかもしれません。もっとも、大企業に入社して自分の人生も囲い込まれると、もしかするとそれはそれで安心なのかもしれませんね。だから大企業は学生を囲い込めるのかもしれません。

 

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