第142号:いまどきの中学生

大学生の夏のインターンシップは珍しいものではなくなりましたが、最近は中学生にも「職場体験学習」というものがあるのですね。夏休み中に1週間程度、地元のいろいろな職場を見学してくるというものです。「企業訪問前に社会人の心構えを話して欲しい。」と知人の公立中学校の先生に依頼され、初めて中学生に向けて話をしてきました。

 

先生から戴いたお題は「会社で求められる人材とは」と、まるで大学の就職セミナーのようです。勿論、難しい話をしてもわかりませんので、もっとわかりやすく「面接試験で受かる人」と「採用担当者が好きな人」という話をしてきました。自分が中学生の頃を思い出しながら話をしたのですが、生徒の反応はそれぞれです。大学と違って(いや、今の大学生は中学生並かも?)、集団の水準の幅が広いのでどこにフォーカスするか難しかったです。冗談ではありませんが、中学生の言動を見ていると、今の大学生の言動を見ているようで興味深いです。いくつか感じた気になる印象をご紹介します。

 

・自分の意見を言わない、他者にふる

質問を投げかけて尋ねてみても自分の意見をなかなか話せません。何か言いたいことがあっても言葉にならないということはありますが、そうやって考え込んだり回答を迷ったりするのではなく、即座に他の子に話しかけて「××だってさ!」「××って知ってる?」自分の意見を「考える」とか「作る」とかではなく、「探す」「選ぶ」という思考停止状態を感じます。しかし、それ以上に怖いのは、自分で責任を負わずに誰かに押しつけようとする感覚です。

 

・回答しようとする子を冷やかす

質問された生徒が少し考え込もうとすると、回りの数人が「早く言えよ」「××って言っちゃいな」とすぐに突っ込みをいれてきます。昔の教室はそれほど賑やかではありませんでした。しかもその集中攻撃的なやり方では被害者・加害者(?)という立場がころころ入れ替わっています。気になるのは攻められた子が、相手に対して本気で(?)憎い目で見返して、次にやり返しているところです。もしかすると、こんな風に冷やかされるので自分の意見を言うのを避けているのかもしれません。

 

・相手の目を見て話せない

これは地方の大学でもわりと多く見かけるのですが、気が弱いのか大人が怖いのか、目を合わせることができません。その子に近づいて目線を下げて話しかけてみても、どんどん顔を伏せてしまって最後は机に突っ伏してしまいます(その間、ずっと無言)。

 

総じて、自己主張しない、自分の姿を明かさない正体不明系の子供達、という感じです。勿論、ハッキリ自分の意見を話すしっかりした子もおりました。しかし、相対的にそういった(真面目な?)子が少なくなって、Always三丁目の昭和時代とは勢力図が入れ替わった感じです。

 

ほんの短い時間でしたが、今回の体験で今の大学生の授業や就職セミナーでの態度がわかってきた気がします。やはり中学生の教育は大事だと感じた1日でした。

 

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