第251号:中小企業経営者の採用談義

先日、「中小企業経営者の求める人材像を探る」という座談会を見学して参りました。これは金融機関が設定したもので、規模は小さいながらも優良な中小企業の経営者(社長)数名が新卒採用について自由に議論して貰う企画です。周知の通り、大企業と中小企業では、告知の仕方から選考に仕方、更には入社してからの人材育成まで全く異なります。大企業向けに「作られた就職活動」しか知らない学生には未知の世界でしょうが、大学生の進路指導にとっても今後の課題だと思います。

 

今回、コメントされていた経営者は、資本金3000万円、採用規模は若干~10名程度の製造業の方々で、中国等の海外に積極的に事業展開をしてます。歯に衣着せない中小企業経営者(社長)の話は、どれも個性的で興味深く、なるほどと思わされますが、共通点も多々あります。異口同音に語られていたコメントは以下のようなものです。

 

▼女子学生が元気

・女子が素晴らしい。やりたいことをしっかり話す。(男子はモゴモゴ)

・女子学生は採用募集告知がなくても飛び込みでメールでアプローチしてくる。

・中国の女性は男は頼りにならないから頑張る。あのハングリー精神は見習って欲しい。

・性別で能力差があるというよりは、これまで男性中心だったから相対的に目立ってきたのでは?

 

▼専門性をしっかり学んでいて欲しい

・就活をやり過ぎた就職マシンのような人材はいらない。

・人間の芯がなくて、表面だけぺたぺたと何かを貼り付けたような人材はいらない。

・基本的な学力が弱くなっているような気がする。新しい学科も良いが基本をしっかり。

 

▼チャレンジ精神がほしい

・常に自分から挑戦して全力で実行する人が良い。(シンプルだけどこれにつきる)

・起業家が少ない。起業家精神の作れる人を採用したいし育てたい。

・信用金庫は転勤が無いから入ったという新人は情け無い。

 

▼大手就活サイトは使わない

・大手就活サイトをやめて大学に直接コンタクトしている。(数が多くてもダメ)

・大企業が終わった後に、大学内セミナーを直接求人している。

 

元気な中小企業の採用方法を見ていると、新卒中心だけで採用活動をしている大企業がとても疲弊しているように見えます。「個性的な学生が少ない」と嘆く大手企業採用担当者の多くが、没個性の採用活動をひたすら続けていることに気づいていません(気づいていても動けません)。

ロート製薬が発信した「脱・とりあえず採用」も、こうした原点に戻ろうという考えなのだろうと思います。前例のないことに試行錯誤しながら取り組んで行く、それは就活学生にも企業採用担当者にも課せられた今後の課題なのでしょう。そんなことを思わされた座談会でした。

 

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