第41号:模擬面接を行って

先日、大学からのご依頼で、Professional Recruiters Clubのメンバー数名と模擬面接を行って参りました。いろいろな業界から現役面接担当者が腕まくりをしてお伺いしたのですが、残念ながら多くの学生の方々がまだまだ準備不足で、こちらの期待するレベルまでの面接はあまりできませんでした。まだ時期が少し早いので仕方のないことかもしれませんが、基本的な心構えの不足は今すぐにでも直して欲しいものですね。

模擬面接は本番さながらに、学生の挨拶、立ち居振る舞い、笑顔から、面接における会話中の敬語、論理構成等を見ていくものです。客室乗務員やアナウンサーを採用するのならともかく、実際の選考では多少のマナーや敬語の失敗などは気にしません。しかし、「だからまだできていなくても良い」と考えるのと、「だけどマナーもできるだけ頑張ろう」と考えるのとは大きな違いがあると思います。その心構えの有無が、事前の準備になって現れるものだと思います。つまり、マナーがちゃんとできるということは、それ自体を見るというよりは、それによって準備をしてきたな、ということが評価できるのです。そして、実際に準備をしてきた方は、より高いレベルまでのトレーニングができるのです。

今回の模擬面接においては、事前に準備をしてきた学生は3分の1ほどで、その他の学生さんは、とりあえず受けてみよう、という様子でした。前者の方は、面接の本題である論理構成や質疑応答に入っていけるのですが、後者の方はそこまで話の内容(自己紹介・志望動機)がまとまっておらず、表面的な敬語やプレゼンテーション・スキル、自己分析の仕方の指導に終わってしまいがちです。現役の面接担当者が来たことで、良いキッカケになったとは思いますが、これでは折角のチャンスが勿体ないと思いました。不合格にならないポイント(一次選考の合格レベル)は指導できても、更に他者との比較による合格レベル(二次面接以降の合格レベル)までは指導できません。

しかし、この模擬面接を見ていて、最近の企業説明会での参加学生の1シーンがふと想起されました。今はちょうど企業説明会が最盛期を迎えており、学生は多くの企業を足繁く回っております。しかし、事前にその会社のことを予習することは少なく、とりあえず行ってみてその説明会の雰囲気が良かったら応募する、という学生が増えています。これは全く今回の模擬面接を受ける態度と同じではないでしょうか。最近の企業説明会では選考を伴わないものも多く、学生に予習を求めないものがありますが、そういった風潮がますます学生の「とりあえず思考」を増やすことになっているのかもしれません。(そういった事前準備をしていない学生を選別するためにエントリーシートを使うなら、お互い壮大な労力の無駄ですね。)

ということで今回の模擬面接では、「企業セミナーに参加するなら、最低限その企業のホームページを見て、質問を一つは持っていって下さい。」ということまでをお伝えしました。これも必要なものがすぐに入手できる情報過多の時代がその背景にあるかと思いますが、受け身ではなく積極的にチャンスを活かす若者になって欲しいと思います。マナーや敬語については、短時間に習得することもできますが、その下にある基本的な心構えを築いていくのは時間がかかります。就職指導のご担当の方も、この点にいつも頭を悩ませていることでしょうが、できるだけ早く気づいて欲しいものですね。今度の模擬面接では、カルチャーショックを与えるような圧迫面接をやってみましょうか?

 

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