第295号:とある企業の5日間インターンシップ例

今週の夕方、繁華街を歩いていると新年会らしき集団をみかけました。妙にスーツの似合わない賑やかな若者たちで和気あいあいとしていたのですが、インターンシップ体験者の集団でした。某有名企業のインターンシップを受けた仲間たちの懇親会が開かれたようです。そんなに大きな声で話していたらバレバレだよと、他人事ながら気になりました。採用担当者の方を見ていると、年末はインターンシップの運営で忙しかったようですが、その後もフォローで気を抜けないようです。

 

有名企業で行われる年末のインターンシップでは、いわゆる「ファーストトラック」という有名大学の学生にターゲットを絞った小規模で内容の濃いものが早期に行われています。外資系企業等が好んで行いますが、先日、とある企業のインターンシップの全容を教えて貰いました。定番の5日間コースで、以下のような構成です。

 

1日目:参加学生同士の顔合わせと企業セミナー&課題提示

2日目:指定課題について人事担当者に1回目のプレゼンテーション

3日目:指定課題の現場担当者(営業部)を訪問取材

4日目:人事部長に2回目のプレゼンテーション

5日目:現場&人事担当者に3回目のプレゼンテーション

 

指定課題とは、この企業の実際の客先を指定して学生が何らかの提案をするもので、参加者を複数のチームに分け(6人/チーム)、コンテスト形式でプレゼンテーションを行い、順位を決するものです。新入社員研修でも行われる形態のものですが、人事側では画一的に運用ができて現場の協力も取り付けやすく、教育効果もあがりやすいものです。

 

ファーストトラックというだけあって、このインターンシップに参加するためには、本番の採用選考と同様にエントリーシートと面接で選考を通らなければなりません。更に、このインターンシップの受講態度を見ていれば、受講者の生の姿もわかります。つまり、来年の夏の採用活動解禁を待たずに、合格レベルの学生を判定することが十分に可能です。

 

しかし、ここから大変なのは見極めた学生の継続的フォローです。5日間のインターンシップを終えた後は、リクルーター(人事部以外の若手現場社員)がメンターとして張り付き、定期的に連絡をとってきます。学生の個別の就職相談には勿論、インターンシップの同窓会を企画してくれたり、至れり尽くせりです。学生としては、エリート意識をくすぐってくれて良い気分だそうですが、昨年の実際の採用活動解禁時期には、インターンシップの結果に拘わらずダメな人はバッサリ不合格にされていました。

 

というわけで、冒頭のようなインターンシップ同窓会のようなものが年末年始に行われているわけですが、採用活動の後ろ倒しになったいま、多くのリクルーターが先の長いフォロー活動に入り、疲れ気味のようで同情を禁じ得ません。(もっとも、こうしたファーストトラック学生は全体から見ると少数です。)

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